日本人も大活躍しているユニセフ親善大使とは

2000年以降、世界各地で慈善活動運動が活発となりました。
世界はひとつという言葉をスローガンにしており、日本はもちろんのことアメリカ合衆国・イギリス・フランスといった先進国が中心となって、アフリカや中南米・東南アジア諸国で今も飢餓や紛争で苦しんでいる人々を救う活動を活発になされています。
そのなかでも中枢機関となっているのが国連で、この組織の指導のもとに各国がそれぞれの活動をおこなっているわけです。
国連には計20の団体があり、そのひとつにユニセフが存在します。
多くの方が一度は耳になされたことがあるでしょう。
毎年4回募金活動をおこない、子供を対象にした慈善運動をおこなっているところです。
ここでは簡単に、ユニセフの構成事業とユニセフ親善大使について解説をおこなっていきます。

関連情報
「日本ユニセフ協会」ってどう?口コミや評判をまとめました。

神社は日本人と馴染み深い宗教

ユニセフが誕生した経緯

まず組織が誕生したのは1945年で、もともとは日本を救助するために結成されました。
第二次世界大戦で日本は敗戦国となり、多くの方が住む家をなくしました。
戦災孤児と呼ばれる子も東京や大阪・福岡で約10万人も存在し、その子たちをアメリカと連合国軍・GHQが救う運動をおこないます。
当初はGHQのみで救助をしていたのですが、フランスやイギリスなどの各国でも力になりたいという国々が集り、国際連合という組織が結成されました。
それが現在の国連の母体で、当初は4か国しか含まれていなかったものです。

戦災孤児たちが暮らせる施設を全国で建設

ユニセフでは戦災孤児たちが暮らせる施設を全国で建設し、現在でも計15の都市で養護施設として存在をしています。
さらに学校給食のスタート、義務教育の制定にも尽力をおこないました。
1960年までユニセフが国内の教育機関の設立と指導をおこない、その後文部省に引き継がれたわけです。
1966年以降は多くの方がご存知なように、日本は高度経済成長期へと突入をします。
すでに戦後という言葉は昔を指すものとなり、急激な経済成長と発展をとげました。
1975年からは日本もユニセフに加わり、さらに1979年には正式に国連の構成国にも選ばれます。
現在の日本はユニセフのなかでももっとも支援金額が大きく、年間約42億円の活動費を支出している国です。
これは過去に世界各国から救われた恩返しとも言えるもので、現在ではユニセフの指導国にもなっています。
ここからはユニセフ親善大使の存在について、詳しく見ていくことにしましょう。

ユニセフ親善大使とは

親善大使とは各国の代表者とも言える存在で、日本では計10名の方が任命を受けています。
おもに芸能界・政治経済の分野で活躍をなされている著名人で構成をされており、実際にニューヨークにある国連本部で講演会もなされている方々です。
多くの方に認識をされているのは、芸能界で活躍をされている方でしょう。
アフリカの教育施設を建設する際にも、本人が現地に赴いてPR活動をなされたこともあります。
現在は名誉親善大使となられており、新しく若手俳優が2019年に任命を受けました。
ユニセフ親善大使のお仕事にうちて触れていくと、現地を視察してどのような援助をおこなっているのかを調査されます。
また国内にその結果を伝え、多くの方々から受け取った募金の流れを可視化されるのもお仕事になります。

広報という役割を担っている

ユニセフといってもどのような活動をおこなっているのか、詳しく知っているという方は非常に少ないものです。
その広報という役割を担っているのも親善大使のお仕事です。
街中でポスターを見かけた時にPR写真を貼られているのを見かけることもあります。
またはテレビCMで活動内容を伝えたり、定期的に特別番組を放送して世界の飢饉・紛争を伝えられる場合もあるわけです。
一種のイメージキャラクターと受け取っても良いでしょう。
中国・アメリカ・フランスなどでもそれぞれのユニセフ親善大使は存在しており、国内同様に著名な女優・タレントが務めています。

明確な基準は公開をされていない

ここで気になるのが、どのような方が候補としてあがるのかということです。
ユニセフでは明確な基準は公開をされていません。
そこで歴代の親善大使を見比べてみると、芸能界だけでなく広く世間一般に名前が知られている方が候補になっていることがわかりました。
そして本人もまたユニセフの会員であることが一番の条件です。
ユニセフでは一般も会員になることができ、そこで一定金額の寄付を最低でも10年間継続すれば、名誉会員になることが可能です。
この名誉会員になることがユニセフ親善大使になれる条件でもあるわけです。

名誉会員になれば国連本部に召喚されて勲章を受け取ることも可能

著名人だけでなく企業の経営陣も名前を連ねており、ユニセフ親善大使としての表彰もされています。
名誉会員になった場合、国連本部に召喚されて勲章を受け取ることも可能です。
国際的な活動に貢献をしている証を手に入れられるので、とても名誉なことと言えるでしょう。
日本では2021年現在、計150名の方が名誉会員となられました。
先進国のなかでも多い数であり、それだけ活動に貢献されているわけです。

最終更新日 2025年7月20日 by wannya